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膝の痛みについて

階段を降りる時にズキッと走る痛み、正座ができなくなった、膝が腫れて熱を持っている。膝のトラブルは年代を問わず非常に多い悩みです。体重を受け止めながら一日に何千回と曲げ伸ばしを繰り返す膝関節は、体の中でも特に負担がかかりやすい部位です。10代のスポーツ障害から中高年の変形性関節症まで、膝の痛みを引き起こす疾患は多岐にわたります。
膝の痛みで考えられる疾患
変形性膝関節症
膝の軟骨が長年の使用で徐々にすり減り、骨と骨が直接擦れ合うようになる疾患です。歩き出しの一歩目に痛みを覚えることから始まり、やがて階段の昇降がつらくなる、O脚変形が進む、膝に水がたまるといった症状へと進行していきます。国内でも非常に患者数が多く、特に50代以降の女性に多く見られます。
半月板損傷
膝の内部でクッションの役割を果たしている半月板に亀裂や断裂が生じる怪我です。スポーツ中にひねりの力が加わって急に損傷する場合と、年月をかけて徐々に傷んでいく場合があります。膝が引っかかるような感覚や、急に曲げ伸ばしができなくなるロッキング症状が見られることがあります。
前十字靭帯損傷(ACL損傷)
膝関節の中にあって安定を保つ前十字靭帯が切れてしまう怪我です。バスケットボールやサッカーなどで急停止や方向転換をした瞬間に、膝の中でプチッという断裂の感覚を覚えて発症するケースが典型的です。靭帯が切れたまま放置すると膝の不安定さが残り、半月板損傷などの二次的な障害につながる場合があります。
膝蓋腱炎(ジャンパー膝)
膝のお皿のすぐ下にある腱が炎症を起こし、跳んだり走ったりする動作で痛みが出る障害です。バレーボールやバスケットボールなどジャンプの頻度が高い競技で発症しやすく、初期はスポーツの後だけに感じていた痛みが、進むにつれて日常動作にも及ぶようになります。
オスグッド病
成長期のお子様に多い膝の障害で、すねの骨の上端(脛骨粗面)が隆起して痛みます。サッカーやバスケットボールなど走る・跳ぶ動作の多い競技をしている方に多く見られます。成長痛だろうと見過ごされやすいですが、悪化すると長期の運動制限が必要になることもあるため、膝の痛みを訴えた段階で整形外科を受診されることをおすすめします。
鵞足炎(がそくえん)
膝の内側のやや下方、三本の腱が扇状に集まる鵞足と呼ばれる箇所に炎症が起きる疾患です。ランニングの習慣がある方や、階段の昇り降りが多い生活をしている方に発症しやすい傾向があります。変形性膝関節症に伴って生じるケースもあります。
膝の関節水腫(水がたまる)
膝の関節内に通常より多くの液体がたまって、腫れやだるさ、曲げにくさを引き起こす状態です。関節水腫自体は病名ではなく、変形性関節症や半月板損傷、関節リウマチ、痛風など様々な原因の結果として生じる症状です。水がたまる原因を突き止めることが治療の第一歩となります。
痛風・偽痛風
尿酸結晶やピロリン酸カルシウム結晶が膝関節にたまって、突然の激しい痛みと腫れを引き起こすことがあります。足の親指のイメージが強い痛風ですが、膝にも発作が起こる場合があるため、急に膝が腫れて強い痛みが出た際は鑑別が必要です。
膝の痛みの検査と診断
問診と膝関節の評価
痛みが膝の内側・外側・前面・裏側のどこに集中しているか、腫れや熱感の有無、引っかかりやロッキングの経験があるか、スポーツ歴や発症のきっかけなどを詳しく伺います。靭帯の安定性を調べるテストや半月板の状態を推測するテスト、可動域の測定を通じて原因を絞り込みます。
画像検査と血液検査
レントゲンで関節のすき間の狭さやO脚変形の進行度、骨棘の有無を確認します。エコーでは関節内に水がたまっていないか、炎症がどの範囲に及んでいるかをリアルタイムで把握できます。関節リウマチや痛風の可能性がある場合は、血液検査で炎症マーカーや尿酸値などを調べます。
靭帯断裂や半月板損傷の精密な確認にはMRIが必要となることもあります。その場合は、撮影に対応できる近隣の医療機関をご紹介します。
治療からリハビリまでの流れ
都島区・京橋・野江のさいじょうクリニックでは、膝の痛みの原因を正確に特定した上で、段階に応じた治療とリハビリを組み立てています。
投薬・注射・装具療法
消炎鎮痛剤や外用薬に加えて、膝への注射(ヒアルロン酸など)も治療の選択肢となります。歩行時の負荷を和らげるために膝用サポーターやインソールを活用して、膝にかかる力の方向を調整する方法も有効です。
リハビリで膝の機能を守る
膝を支える太ももの前面の筋肉(大腿四頭筋)の強化は、膝の安定と痛みの軽減において中心的な役割を果たします。当院の理学療法士が、膝まわりの筋力バランスを整えるトレーニングと、歩き方の癖を修正する指導を行います。変形性膝関節症では特に、リハビリを地道に積み重ねていくことが症状の進行を緩やかにする大きな力となります。
手術が必要な場合の連携
靭帯の再建術や人工膝関節の手術が適応と判断された場合には、膝の手術に実績のある医療機関をご紹介いたします。膝の痛みにお悩みの方は、症状が軽いうちからの受診をおすすめします。
